053:なぜ家族は殺し合ったのか

http://d.hatena.ne.jp/taigo/20060112#p2に続いて、北九州監禁殺人事件を扱った本を読んだ。
自分で思っているより興味があったらしい。飽き性の自分にしてはめずらしい。

事件が発覚したのは今から四年前ということで結構前なのだが、当時事件を見聞きした憶えがまったくない。最近は新聞もニュースもさっぱり読まなくなるほど気力が減退しているのだけど、四年前ぐらいなら新聞やテレビをそれなりに見ていたと思うのだが。見ているつもりで、事実つもりだけだったのだろうな。

消された一家―北九州・連続監禁殺人事件と事件に対する扱いが微妙なちがいがあるのは、違う人が書いているから当然か。消された一家の著書はDVの方が専門らしく、物言いは一貫して緒方の方にたっていた。ちがいで一番大きなところは松永が緒方の母親と関係を持っていたとされるところを、消された一家の方ではあくまで松永の証言のみであるとして留保したのに対して、なぜ家族は殺し合ったのかは、松永の証言を載せ、母親と関係があったと本を読んだ限りでは思える。
新書、ハードカバーの違い、著者の立ち位置など、同じ話題を扱っても違うものだな。とのんきな感想を持つことができるのが、関連する本を読む楽しみかもしれない。

はてな年間100冊読書クラブ053/100